こんにちは。タナカです。
およそ二週間前に、根太床、根太レス、剛床といった、床の組み方について少し触れました。
その際はそれぞれの利点等には触れませんでしたが、
今回は剛床工法の利点を一つ、ご紹介したいと思います。
まず剛床工法というのは、構造用パネルを床組みに張ることによって、床の水平構面内における変形を抑える工法のことです。
水平構面内における変形というのは、三次元的な変形ではなく、二次元的な、面としての形状が変化することをいいます。
簡単に言えば、本来長方形として組まれた床が、地震力などを受けてひし形に変形してしまうことです。
変形が大きくなれば建物へのダメージが大きくなることはいうまでもありませんが、床がひし形に変形する状態というのは、耐力壁がちゃんと働かないということでもあり、建物の倒壊リスクが高まることを意味します。
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さて、より単純な話をしますと、
剛床工法というのは、厚い床板を床組みに打ちつけて強くする工法のことです。
天井が張られていなければ、右の写真のように床組みが格子状に見えるのが特徴です。
(一階から二階の床組みを見上げた写真です)
では本題です。
今回紹介する剛床工法の利点、それは、、、
作業効率がアップすること
です。
「床板の一枚一枚が大きくなるから作業が簡単なんでしょう?」
その通り。
ですが、それだけではありません。
建築作業は天候との勝負でもあります。
雨が降ってせっかく作った建物の中がびしょ濡れに、、、
なんて事にならないように、
「ブルーシートをかける!」
そんな事をしなくても、もっといいものがあります。
本来の役割を果たしてもらうため、柱を建てたらまずは屋根を架けるのです。
美しい垂木です。
でも、この下はどうなっているのでしょうか?
先ほどからの写真はO様邸の現場写真です。
二階建てで、階高はおよそ2m80cm。
二階の梁の高さから屋根の最高所までは更に4m近くもあります。
地面からの高さは9m93cm。
万一落下することがあれば、一大事です。
ですが、剛床工法なら、、、
屋根工事すらこの安心感。
パネルを打ち付けるだけなので、すぐに広い作業スペースを確保できます。
脚立を立てれば届く高さになるのです。
精神面での安心感は、作業効率アップに繋がるというわけです。
以上、タナカでした。