床組みの模式図を作成しました

こんにちは。タナカです。

昨日は台風による風雨がひどく、事務所前の道路が冠水。

無事に帰宅はできましたが、立ち往生していた車もあるようです。

みなさんは台風被害、大丈夫でしたでしょうか?

根太床工法……床倍率0.5~0.8倍(火打ち材を用い製材小幅板を張った場合)。根太レス工法……床倍率1.2倍(24mm厚の構造用面材を川の字釘打ちした場合)。

さて今回は根太床工法と根太レス工法の違いを表した模式図を作成したため、その紹介をしたいと思います。

二つの床組みには床を張る下地の造り方に違いがあるのですが、今回作成した模式図にはほかにも違いを付けました。

⇒掲載ページはコチラです。

本当は根太床と根太レス床の違いだけでよかったのですが、余計なことに基礎と束にも差分をつけてしまいました。

蛇足ですね。

まずは基礎の違いから。

上の「根太床工法」の基礎は布基礎と呼ばれるものです。

布基礎は地上では線状の形をしており、土台の下にだけ基礎があるような見た目になります。

対して下の「根太レス工法」の基礎はベタ基礎です。

ベタ基礎は土台の下以外の場所にも厚い鉄筋コンクリートの板を作って、基礎同士を強固に結びつける基礎です。

ベタ基礎の方が材料は多くなりますが、手間は逆に少なくて済むため、近年ではもっぱらベタ基礎が用いられます。

という訳で根太レス工法の基礎をベタ基礎にしたのですが、これはあくまで一例ですので、根太床工法は布基礎、根太レス工法はベタ基礎、と決まっている訳では決してありません。

次に換気孔について。

上の図では基礎の側面に大きな四角い孔=換気孔が付いていますが、下の図にはありません。

換気孔というのは床下の通気性を良くして、湿気を遠ざけ、床下の腐食や蟻害を予防するためのものです。

ですが、鉄筋コンクリートの基礎に孔を穿つということは、その入り隅部分からヒビが進展する危険性が非常に高いのです。

これは窓の入り隅部にもいえる事なのですが、基礎は構造上重要な部分ですので、なるべくそうしたリスクは避けたいところです。

そうした要求から生まれたのが基礎パッキンです。

基礎パッキンは主に樹脂製で、小さな通気孔の付いた板を、基礎と土台の間に隙間無く敷き詰めます。

この板を敷いた層が通気層となるので、基礎に孔を空けなくても床下の換気が行えるのです。

下の「根太レス工法」の図ではこの基礎パッキンを使用しています。

勿論一例ですので、根太床工法は換気孔、根太レス工法は基礎パッキン、と決まっている訳では決してありません。

因みに、基礎パッキンの登場以前にも同じようなアイデアの施工方法がありました。

それが猫土台です。

猫土台の場合は、木の薄い板を一定の間隔で基礎と土台の間に差し込みます。

この木の板に通気性が、ある訳ではなく、板と板の間が通気孔になるのです。

この猫土台も、基礎に孔を明ける必要が無い工法です。

最後に束です。

この場合は床束ですが、床束というのは一階の床を地面から支えるための短い柱状の部材のことです。

具体的には、床を支えている大引きを下から支えています。

因みに大引きというのは、上の図では根太を支えている部材で、下の図では面材を支えている部材です。

二つの図のどちらにもこの床束を入れましたが、上の図では木製、下の図ではプラスチック製としました。

プラスチック以外にもスチールで作られた束もあります。

プラスチック製の束をプラ束、スチール製の束を鋼製束と呼びます。

こうしたプラ束・鋼製束は既製品で、アジャスター機能が付いているため施工性が良く、近年主流となっている施工方法です。

これもあくまで一例ですので、根太床工法なら木の束、根太レス工法ならプラ束、と決まっている訳では決してありません。

以上、蛇足の補足でした。

お問い合わせ
page top